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ブリキ缶建造記

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主に1/700艦船模型の制作記録

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■甲板と船体の塗装

毎度のことながら、基本塗装にはタミヤの水性アクリル塗料を使用しています。
リノリウム甲板部分は「XF-79 リノリウム甲板色」、それ以外の上甲板や船体舷側には、「XF-24 ダークグレイ」を使用しています。
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「夕雲」型の船首楼甲板は、一番砲基部の直前、波切板の直後辺りまでがリノリウム被覆範囲です。よってそのように塗り分けましたが、キットで滑り止めモールドのされていない箇所のモールド再生は諦めました。
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上甲板の中央部。ピットロード製品は、滑り止めのモールド箇所が端正で素晴らしいのですが、筆塗り塗装ではムラになりやすく、気を遣う部分でもあります。
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舷側部分を撮影してみたところ、照明や角度が悪かったのか、スジ彫りした箇所が全くわからなくてガッカリ……。舷窓の配列もふらつきがあり失敗です。
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艦尾甲板の両端に装備される爆雷投下台は、プラ丸棒材とプラペーパーを組み合わせたもので自作しました。
「高波」が竣工した1942年8月頃には、爆雷投下台に防弾板を追加装着する訓令が既に出されていたと考えられます。しかし、模型では直方体のプラ材をただ並べてみても面白くありませんので、防弾板無しの爆雷投下台として再現しました。
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画像をご覧になって違和感を持たれた方が多いかと思います。今回、リノリウム押さえ金物部分のモールドは、船体と同じ灰色で塗装してみました。

数年前から、Web上で『駆逐艦のリノリウム押さえ金物は真鍮製ではなくブリキ製』との情報が、ちらほら見聞きされるようになりました。ところが、そのように表現された模型作品は今までほとんど見たことがないですし、実際はどうであったのか、個人的に疑問でした。
最近になって、ベテランの艦船モデラー様から有益な情報を頂き、今回の「高波」制作で反映してみた次第です。

その情報によりますと、艦政本部の法規集のなかに、リノリウム押さえ金物を昭和13年12月付で黄銅製から亜鉛メッキ鋼板に代用改正する旨の記載があるとのこと。

艦政本部というのは、艦艇の設計建造とそれに搭載する機関や兵装の研究開発などをつかさどる、海軍省の外局のひとつです。

昭和13年12月というと、「朝潮」型駆逐艦の「霞」と「霰」が艤装工事中、「陽炎」型駆逐艦の数隻が起工・進水済みになっている時期です。

また、このWebサイトのページには、リノリウム押さえ金物の材質変更に関して、興味深い記述があり参考になります。


つまり……

朝潮型までの艦型:黄銅製

陽炎型:恐らく亜鉛メッキ鋼板製。艦によっては黄銅製もありうる?

夕雲型・秋月型・島風型・松型・橘型:亜鉛メッキ鋼板製


……ということになると思います。

ただし、模型の場合、亜鉛メッキ鋼板製、いわゆるブリキ製(※)のように見立てて塗装すると、掲載画像のように全体的に地味で全く見栄えしません(苦笑)。この辺りは制作者各人の好みが分かれるところですね。実物はブリキ製と知りつつ、模型栄えを考えて真鍮材のように表現していたモデラーの方は今まで沢山おられたのでは、と思います。
私自身は、今後「陽炎」型以降の艦型を制作する際に、真鍮製でなくブリキ製の表現にするつもりです。なにしろ、ブログタイトルが「ブリキ缶~」ですから(笑)。


(※)注記:厳密にいうと、亜鉛でメッキされた鋼板は「トタン」(北日本の家屋の屋根に普通に用いられるものです)といい、「ブリキ」はスズでメッキされた鋼板を指します。モデラー的には「ブリキ」という言葉のほうがよく使われるため、こちらを使っております。
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by minekaze1920 | 2016-08-15 16:43 | 高波1942