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ブリキ缶建造記

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主に1/700艦船模型の制作記録

カテゴリ:給油艦足摺1943( 7 )

■後檣の組立て

▼後檣基部は、キットの該当部品や実艦写真を参考にしながら、プラ材や金属部品で制作しました。
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▼塗装して船体に取付け後の画像。後檣トップとデリックの素材は、伸ばしランナーです。
デリックのワイヤーと掲揚索には、モデルカステンのメタルリギング0.1号を使用しました。
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■完成画像

▼前檣トップやボートダビットなどを取付けて、ようやく給油艦「足摺」の完成です。模型は1943年の竣工直後状態を想定しています。1944年に至って、機銃の増強や電探の追加装備などがあったのかどうかは、よくわかりません。
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▼ボートダビットは、タミヤ製の「球磨」型軽巡洋艦キットの部品から流用。
9mカッターと9m内火艇は、WLSの共通W部品をディテールアップして使用しています。
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▼今回、細部表現で最もこだわった部分は、「錨鎖」ではなく艦首両舷に付く「防雷具用フェアリーダー」。右舷と左舷で異なる形状を再現しています。まあ、そんな細かいことより舷側の手すりを付けたほうが良いのでは、という内なる声も聞こえますけど(苦笑)。
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■制作後の反省点

・キットの船体形状(艦首・艦尾平面形状の尖りすぎ、艦尾喫水線付近の丸み不足)を未修整。
・キットの船体部品の乾舷はやや低い印象。底面を0.5mm程度のプラ板でかさ上げして艦底色を塗ってやると、洋上模型として良い雰囲気になる。
・自作した艦橋構造物の精度不足で、各所に段差や隙間が生じてしまった。
・前檣の位置が後ろ寄り過ぎ。辻褄合わせで20トンクレーンの台座設置位置が高くなってしまった。
・13m特型運貨船の形状違い。キットの該当部品はモールドが甘いのでフジミ製の別売部品を選択してみたものの、的外れであった。
・毎度ながら、舷側の筆ムラが目立っている。汚し・退色表現として意図して行っているのだが、雑過ぎたかもしれない。
・艦容に魅了されて制作してみたものの、特務艦・運送艦特有の艤装の知識不足を痛感した。戦闘艦艇には見られない艤装品に戸惑うことが多かった。


▼おまけ画像。今回の撮影時、黒い紙の上に半透明の海面シートを重ねてベースとしてみました。
らしい雰囲気が出せましたので、今後も踏襲していくつもり。今後の課題は、航行時の波の再現でしょうか……。
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by minekaze1920 | 2015-02-11 15:04 | 給油艦足摺1943
■前檣基部の取付け

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前檣の主柱と支柱は、キットの部品を基準にしますと、現場合わせで1mm程度高さ不足になりました。模型では、後からプラ材で継ぎ足し調整しておりますので、見苦しい出来栄えとなりました……。
クレーン基部台座となる、「C42部品」の高さにも注意が必要です。私の模型では、キットの組立説明図と比較して接着位置が大きく違います(3mm位高く接着しました)。接着後になって気付きましたが、前檣主柱の甲板固定位置をもっと艦首寄りにすべきでしたね。つまり、前檣の位置が全体的に後ろ寄り過ぎますので、クレーンの取付け高さ位置の辻褄が合わなくなってしまった失敗状態です。
キットの部品を組立図の指定通りで組むのでしたら、下画像のようにクレーンを下げた状態で固定するのは難しいと思います。クレーンの基部が、甲板上の「防舷材付き浮き船」のモールドに干渉してしまいます。
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20トンクレーンはキットの部品をそのまま組んでいます。先端部を固定するための、踏み台形状の台座(レスト)はプラ板工作です。
左舷寄りに設置される「13m特型運貨船(中発)」は、フジミ製の別売部品(G-up No.57)を使用しています。厳密にいうと、部品形状が「14m特型運貨船(大発)」に似ていて大幅な修整が必要ですが、特に手を入れませんでした。


マストの作成には、実艦写真が大いに参考になります。ここで興味深いことを知りました。一番艦「足摺」と、二番艦「塩屋」の相違点について少々。
両方の画像とも、ダイヤモンド社『日本海軍艦艇写真集 巡洋艦』より、一部引用です。
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前檣中段に設置される「2kW信号灯」と、艦橋のブルワークに付く「作業灯」の位置が異なっているように見えます。

「塩屋」の写真をまず見てみますと、撮影された位置は左舷真横からやや艦首寄り。2kW信号灯は、前檣トップより後方に設置されたように見えます。左右どちら寄りかは不明確です。

「足摺」の写真では、撮影位置が右舷斜め前方からです。「塩屋」と比較してかなり艦首寄りです。信号灯が「塩屋」と同位置だったと仮定すると、影の付き方からみて、相当左舷側寄りに設置されていないと不自然な見え方だと思います。よって、「足摺」の場合はトップ檣よりも若干前方で左舷寄りの位置と推測し、模型に反映させました。

巡洋艦程度の中型艦の場合、姉妹艦の識別点として、この信号灯の位置に着目してみると、わかりやすい事例があります。
例えば重巡洋艦「利根」と「筑摩」の場合、「利根」の2kW信号灯は右舷、「筑摩」のそれは左舷にある、ということが古くから知られています。また、昭和12年の軽巡洋艦「由良」と「鬼怒」の場合は、「由良」の信号灯が前檣ヤードより上位置、「鬼怒」が前檣ヤードより下位置と、当時の写真から確認できます。


「塩屋」の写真で艦橋と前檣の間に見受けられる巨大なダクト状の構造物は、キットでは省略されていますし、模型誌の作例記事でも特に触れられていませんので、作成中の模型でも略しています。「足摺」にも同様に存在したのかどうかは、不明確ですね……。


■揚貨機の取付け

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実艦の揚貨機は4基分据付けられたようですが、キットの該当部品は2基のみです。あと2基不足しますので、4基分プラ材でそれらしく(正確な形状が不明なので、かなり適当に)工作しました。キットの部品形状と大きさだと甲板上にうまく収まらないため、あえて寸詰まりにしております。

同形状の艤装品を左右対称で複数個制作する際に、プラ材で一から自作すると、どうしても部材の精度にバラつきがでてしまいます。古い艦船装備セットのジャンクパーツから、似た形状のものを見繕って追加工したほうが、精度が高く良いものが出来るでしょう。
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by minekaze1920 | 2015-01-12 15:54 | 給油艦足摺1943
新年、あけましておめでとうございます。
昨年を振り返ってみますと、個人的に諸事多難な年でしたので、趣味の模型制作のほうは低調であり、完成品はひとつもありませんでした(苦笑)。今年は出来るだけ完成品を増やして、積みプラモを減らしたいものです。


■高角砲の取付け

「足摺」型給油艦の主兵装は、八九式12.7cm連装高角砲(波除防盾付き)が2基です。
キットの部品を使用せず、静協の大型艦用部品(リニューアルパーツ)を流用しました。防水キャンバスの塗装色は、タミヤアクリルXF-51 カーキドラブに、適宜XF-54 ダークシーグレイを混ぜたものです。このほうが戦時竣工艦らしい雰囲気が出ると思います。
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シールド側面の補強材は、タミヤの0.1mm厚プラペーパーを細切りしたものを接着しています。「足摺」型のそれは【縦:2条、横:3条】ですから、重巡洋艦用のディテールアップ部品がそのまま使えません。重巡洋艦に搭載されたものでは【縦:4条、横:3条】の場合がほとんどです。


■中央部艤装品の取付け

パラベーン、高角装填演習砲、25mm三連装機銃とその弾薬箱、9m内火艇などを所定の場所に取付けました。
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装填演習砲の前方(画像では右)に並んでいる艤装品の名称は不明です。恐らく、給油装置(ガソリンスタンドに設置してあるものを大型にしたイメージ?)だろうと推測します。


■煙突の取付け

「足摺」型給油艦の主機関はディーゼルですので、煙突は特有の形状をしています。
左右貼り合わせのキット部品を元にしていますが、そのまま組むと煙突断面が左右非対称で、いびつになってしまいます。パテでの整形が必須ですので、ジャッキステーのモールドは切除しました。モールドの再生は、自分の腕では精度が出せないため断念しました。
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艦首寄りに付く警笛管と、左舷後方寄りに付くH字管がキットでは省略されていましたので、プラ材で追加再現しました。


次回はマストとデリックの工作予定です。
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by minekaze1920 | 2015-01-03 10:34 | 給油艦足摺1943
■船体の塗装

給油艦「足摺」の実艦に関して、個人的に特別な思い入れはありません。模型制作上で試してみたい手法の確認と素材の試験艦として、当初から制作しております。
制作記 その二」で紹介しました、“エアコン配管用のPVC製非粘着テープを二枚重ねて接着し、錨鎖として表現する”、「制作記 その三」で紹介済の、“ポリプロピレン製透明粘着テープを二枚貼り合わせて接着、艦橋の窓ガラス表現とする”などがそうです。

本来、そういう試験艦としては駆逐艦が相応しいのですが、逆に駆逐艦全般に思い入れがあるため、気軽に試してみるまでにはなかなか至りませんでした(苦笑)。まあ、良さそうなアイデアがあれば、事前準備を怠らず大胆に実行してみることが大事ですね。成果は力量と実行力を掛け合わせたものです。アイデアがいくら優れていても、実行力がゼロならば成果もゼロです。


本題の船体の塗装です。今回は下地塗装として、画像の「Mr.マホガニー サーフェイサー 1000」を使用してみました。
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今までは、タミヤの瓶入りサーフェイサーを永らく使用していました。ライトグレイ色でプライマー入りですので万能品ではありますが、明るい成型色の部品に塗る場合、透け防止の観点ではあまり効果的ではないことと、塗ったところと塗っていないところの見分けがつきにくい(結果、塗り忘れる)点が少々気になっていました。
昨年頃より、色付きの瓶入りサフが各種発売されるようになり、もっけの幸い、試してみようと約半年前に購入しておいたものです。

実際に模型に塗ってみた結果、普通のMr.カラーとあまり変わらない感じでした…。水性アクリル塗料と比較すると筆ムラになりやすく、光沢ムラが顕著。隠蔽力はそれなりに高いと感じました。タミヤの瓶入りサフを塗ったような梨地の表面になりにくい分、細かい傷埋め効果には期待できなさそうです。
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この製品、プライマー入りとは明記されていませんので、金属部品に直接塗るのは避けたほうが無難でしょう。そのため、下画像のようにエッチングパーツを一部使用した自作艦橋構造物には、上記したタミヤの瓶入りグレイサフを塗っておきました。ところが…。
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ここで初歩的な失敗談…。下地のサーフェイサー色を部分的に変えた状態のまま、リノリウム甲板色を塗り進めた結果、船首楼甲板と艦橋構造物のリノリウム部分が異なる色調になってしまいました。
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下地の色を揃えることは重要なのだな…と改めて思い知りました。加えて、マホガニー色とリノリウム甲板色は近似色ですので、塗り重ね回数が少なくても良く発色することが判りました。ライトグレイの下地色では5回位、リノリウム甲板色を塗り重ねる必要がありました。マホガニーの下地色では3回位の塗り重ねで落ち着いた良い感じの色(主観ですが)に仕上がっています。その分塗膜が薄くなりますので、リノリウム甲板の下地仕上げ塗料として、マホガニーサフは有用という結果です。

今回の「足摺」は上甲板が鉄張りという設定で制作しています。船体外舷・上部構造物の色と上甲板の色は若干変えております。画像ではほとんど判らない、微妙な差ですが…。船体舷側や構造物は、タミヤカラーアクリル XF-54 ダークシーグレイです。上甲板部分は、同XF-75 呉海軍工廠グレイを使用しました。なお、甲板の繋ぎ目を意識して、両舷方向に所々控えめに墨入れしています。首尾線方向はうるさく感じましたので、墨入れを省略いたしました。
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by minekaze1920 | 2014-11-24 16:42 | 給油艦足摺1943
■艦橋構造物の組立

キットの艦橋構造物部品は、実艦写真の印象や外箱下面の塗装図と比較しますと、少々形状違いが見受けられます。また、部品の肉厚により、縮尺相応のディテール再現が難しく感じられました。よって、羅針艦橋から上部はプラ材や汎用エッチングパーツを使用して自作いたしました。
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以下、使用素材の詳細説明です。

 a: 「上部艦橋および羅針艦橋の側板(ブルワーク)」は、エバーグリーン製の0.25mm厚プラ板です。

 b: 「羅針艦橋窓枠」は、ジョー・ワールド製汎用エッチングパーツを使用。高さは1.0mmです。窓の数は、実艦写真資料によると、前面が5、斜め前方が7、左右舷側が3になります。

 c: 「側板」が省略されていましたので、0.25mm厚プラ板で追加しました。

 d: 「水防扉」は、ジョー・ワールド製エッチングパーツを使用。

 e: 「4.5m高角測距儀」は、フジミ製の別売部品から調達する予定(画像は仮置き状態で、未接着)。厳密にいうと形状・形式の違いがいくつかあるようですが、あまり気にしておりません。

 f: 「測距儀支持構造物?」は、適当な径のランナーを流用し、パテ盛り整形したものです。

 g: 「艦長休憩室兼伝令所」と思われる構造物は、3mm角のプラ棒材。もう少し左右の幅を増した方がよかったかも。

 h: 「羅針艦橋と信号所の床板、および上部艦橋床板」には、ウェーブ製の0.5mm厚プラ=プレート(グレー色)を使用。

 i: ネイビーヤード誌の作例記事を参考に、プラ板で0.5mmかさ上げしました。

 j: 下部艦橋の後方部分は、0.4mm厚プラ板による箱組です。

次は塗装後の状態です。
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羅針艦橋内部に設置される羅針儀や双眼鏡、海図台などをそれらしく再現したり、床にエッチングメッシュを貼ってグレーチングに見立てています。
窓枠内側に透明な部材を貼り付けて、窓ガラス状の表現をしています。従来までは、窓ガラスの表現として、模型店で入手容易なタミヤ製の「0.2mm厚透明プラ板」を用いておりました。今回の「足摺」では、新たな試みとして、市販の「透明粘着テープ」を2枚貼り合わせ(粘着面同士を貼り合わせ)にした素材を用いています。窓枠エッチングの厚みが0.15mmですので、その薄さが画像で判ると思います。
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細く裁断した透明プラ板とテープの比較。
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この素材に着目してみた理由としては…

 ・文具取扱い店で大抵陳列されている実用的で安価な商品。
 ・透明度が高く、極めて薄い(メーカーサイト説明によると、厚さ0.046mm)。粘着剤が特殊アクリル系で、経年劣化し難いという定評がある。
 ・材質がポリプロピレン製。最近は「ボンド GPクリヤー」のように、ポリプロピレンの接着可能な多用途型接着材が市販されているので、接着には問題なし。


などが挙げられます。

ポピュラーなセロハンテープよりも経年劣化し難いとはいえ、所詮は粘着テープ、いずれ劣化するのは間違いないと思います。しかし、模型作品を長期間、直射日光や蛍光灯の光が当たる場所に置く訳でもありませんので、今後も機会があればこの素材を模型のディテールアップ用途に使用してみるつもりです。


次回は船体の塗装について述べる予定です。
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by minekaze1920 | 2014-11-01 22:58 | 給油艦足摺1943
■船体の組立て

まずは左右分割された船体部品を組立てます。
ピットロードの1/700キットの多くは、船体内部に補強桁の類いが全く成型されていないため、制作者自身で部品を適宜補強しておく必要があります。模型初心者には一見、不親切な仕様。しかし、部品裏面に補強桁を成型して表面にヒケが出てしまうのは困りますので、やむを得ないともいえます。
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私は、船体内部にナットを仕込んで市販のケースにネジ止め固定を致しませんので、船底内側に適当なプラ棒材を直に接着しています。仮に、ドリルで船底にネジ穴を開ける場合は、厚めのプラ板を予め裏打ち接着しておいた方が安心かと思います。

左右の船体を接着する前に、大きすぎる舷窓のモールドをパテで埋めて、0.4~0.5mm径のドリルで開口し直したり、一部省略されていた汚水捨管をプラ材で追加する作業を行っています。

船体部品と甲板部品を十分に仮組調整した後、上甲板と船首楼甲板を順に船体にはめ込んで、流し込み接着剤で固着させます。
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「足摺」型給油艦の上甲板被覆材については、確実にリノリウム張りなのかどうか、よくわかっておりません。キットでは大部分がリノリウム張りの設定になっています。模型誌の作例ではこの解釈が分かれており、リノリウム張りではない設定での作品が複数掲載されています。
キットの上甲板部品に施された各種モールドを削除する際に、リノリウム押さえのモールドが邪魔になりますので、いったんきれいに削除してしまいました。今回はリノリウム張りではなく、鉄甲板という解釈で制作します。まあ、この方が塗装の塗り分けが楽ですし…。

ここで、私が普段使用している、細部彫刻を削除するための平ノミ類を紹介します。
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一番上は「ハセガワトライツール モデリングチゼル」で3.0mm幅の片刃。
二番目は「ウェーブHG細幅彫刻刀 平刀」で、刃幅1.0mmです。
下の2本は、「ベッセル精密マイナスドライバー」の先端を鋭く研磨したもので、0.9mm(緑色のグリップ)と0.7mm幅(青色のグリップ)です。1/700艦船模型の微細な甲板モールドの削除には、これらが非常に重宝します。私は0.9mm幅を特に多用しています。
刃先を研磨する際には、板状のダイヤモンドヤスリ(#1000以上)がとても便利です。


■甲板艤装品の工作

「足摺」型給油艦は、空母機動艦隊への補給を主任務とした運送艦の一種です。戦闘艦艇とは異なり、繋留装置類(フェアリーダーやボラードなど)が充実しています。まずこれらの艤装品をきちんと再現することは、フネの模型として基本的かつ効果的な手法と考えます。
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錨鎖甲板~船首楼甲板の詳細。
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錨鎖は、我が建造所では定番工作となりつつある、「エアコン配管用PVCテープ」を細く切ったものです。予め二枚を多用途型接着剤で重ね合わせて接着したものを細く裁断し、瞬間接着剤で甲板に固定しています。
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船首楼甲板はリノリウム張りの設定状態です。「足摺」の船体幅は重巡洋艦並みですから、中心線上にもリノリウム押さえ金具が存在しただろうと推測し、伸ばしランナーで追加しています。

艦尾甲板の詳細。滑り止めのモールドは私の好みではないので、全て削り落としています。
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キットで省略されていた繋船桁や洗い場などをプラ材で追加しています。

「足摺」型の倉口ハッチは、模型誌によりますと、“マカンキング式”と呼ばれる形式で、平坦な形状だったそうです。私は輸送船に関しては専門外ですので、最近になって初めて知りました。キットでは切妻屋根型の形状ですので、平らになるまで削りました。
倉口ハッチの中心線上に見える線は筋彫りではなく、モデルカステンの「メタルリギング 0.1号」を切り貼りしただけです。メタルリギングは張り線用途だけでなく、細部のディテールアップ用途にも工夫次第でかなり使えそうな素材ですね。

模型誌でも指摘されていたように、このキットの艦首・艦尾平面形状は細身で尖りすぎの印象ですけれども、幅増しの修整工作は行いませんでした。実艦の形状よりも模型が太目の場合は何かと気になってしまいます。逆に細目の場合、何故か私はあまり気になりませんね(笑)。
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by minekaze1920 | 2014-10-01 21:43 | 給油艦足摺1943
7月より、ピットロード製1/700日本海軍給油艦「足摺」キットの制作を開始しています。独特の艦容が魅力的です。
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専用エッチングパーツの付属していない通常版キットを使用しています。今年の1月に購入しました。キットは洋上/フルハルモデル選択式ですが、私は洋上模型派ですので当然こちらを選択。

手元にある模型雑誌のうちで、このキットの作例が掲載されているものは、以下の三冊でした。
 ・月刊 モデルアート 2014年2月号(通巻886集)
 ・季刊 艦船模型スペシャル NO.51
 ・ネイビーヤード vol.25

どの作例も大変参考になりますけれど、ネイビーヤード誌に掲載の米波保之氏による艦形図面や艦橋工作図(112頁)は、キットを実際に制作するうえで特に有難いものです。主にこの図面を参考にしながら、自分なりにアレンジしてディテールアップ工作していくつもりです。他に資料となる文献は少なく、実艦写真は昭和18年1月に撮影された一葉のみ。前回記事に掲載した写真です。

ここでキットの部品をおおまかにチェックしてみます。まずは左右分割の船体舷側部品。模型全長は191mm。秋月型駆逐艦よりも若干短いです。
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舷窓モールドはやや大きめで、左右対称位置。実艦は非対称と思われますが左舷側の正確な位置は不明です。船体外板継ぎ目位置には凹モールドが施されていて、同社の特型駆逐艦キットと似た様な成型具合です。
喫水線以下の船底Bランナー部品は使用しないため、ここでは略させていただきます。

次は甲板部品。良くも悪くも同社特有の細部モールドが施されています。
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掲載画像では船首楼甲板部品のフェアリーダーや旗竿ガイドモールドを既に削除済です。素組でしたらそのままでも良いですが、少しでも手を入れる場合、モールドの形状が気になる部分です。また、個人的に艦船模型では揚錨・曳航および繋留装置のディテールが重要と考えております。キットではボラードの高さ・外径の違いが残念ながら再現されておらず、メーカーには是非こだわって欲しかったところです。

細部艤装品と上部構造物部品を集約した、Cランナー部品の表面と裏面です。
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ざっと見た感じでは、防雷具(パラベーン)の部品が寸詰まりであることと、艦載艇部品の平面形状などが気になりました。よってこれらはキットの部品を使用せず、別売のプラ製ディテールアップ用部品に置き換える予定です。
具体的には、画像のフジミ製1/700別売部品(航空母艦「赤城」キットのL部品4枚セット)を用います。
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この部品セットには、ディテールの良好な9mカッターや13m特型運貨船(中発)、パラベーン、4.5m測距儀部品などが含まれております。高角砲や連装機銃は「足摺」には使えませんが、今後別の艦を制作時に適宜使ってみようと思います。


前置きが長くなりました。実際の工作過程の詳細は、次回更新から述べます。
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by minekaze1920 | 2014-09-23 15:46 | 給油艦足摺1943